身近な人から性犯罪被害の話を聴いたあなたへ
お話を聴かれたあなたも、きっと驚き悲しみ、どうしようかと思っているかもしれません。
あなたに話をしたのは、あなたを信頼しているからです。
あなたとあなたに話をした人のために、少しだけ知っておいて欲しいことを伝えます。
話されたことを、嘘だと思わずに信じてくださいね。
何でそんな場所に行ったのかと、責めないでください。
話をした人が、混乱している気持ちを受け入れていただけますか。
話を聴いたあなたも、きっと混乱していると思います。
あなたがサポートを求めてもいいのですよ。
でもその時は、あなたに話をしてくれた人に、
「私も混乱しているので、少し専門の人に相談したい」と伝えてから相談していただけますか。
これからどうするかを決めるのは、話してくれた人です。
話をした人は迷いながらも、少しずつ歩き始めますから、歩調を合わせてあげてください。
加害行為をした人を許せない気持ちはみな同じだと思います。
でも決してあなた1人で、加害行為をした人に罰を与えるようなことはしないでください。
また私には何もできないと思わないでいただけますか。
あなたが今そこにいる、それだけで話をした人には大きな力なのです。
話をした人は、心の苦しみから思いもしない行動を取るかもしれません。
「話をした人は苦しいのだから仕方ない」と我慢するのではなく、
あなたが受け容れられること、受け容れられないことをきちんと伝えていただけますか。
あなたも話を聴いたことで、苦しんでいるのですから。
話をした人は、今までの自分ではないと思っているかもしれません。
またあなたも、今までとは違い、その人にとても気を遣うかもしれません。
でも目の前にいる話をした人は、昨日とは何ら変わらないのです。
あなたは話をした人の最良のパートナーです。
どうかあなた自身も心のケアに取り組んでください。
あなたのその優しい眼差しが、きっと話をした人の心と自信を取り戻す力になるはずです。